Q. 知人が胃がんになりました。胃がんになったらどのような症状が出るのでしょうか?
A. 胃がんの代表的な症状には上腹部の痛みや不快感、胸やけ、吐き気、食欲不振などがあります。ただし、これらの症状は胃炎や胃潰瘍など、胃がん以外の消化器疾患でも認められます。また、早期の胃がんの場合はほとんど症状がなく、進行した胃がんでも無症状のことがあります。そのため、検診で偶然に胃がんが発見されることも少なくありません。
自覚症状がないから大丈夫ということはなく、症状の有無にかかわらず定期検診を受けることが、病気の早期発見にとても大切です。
胃がんの早期発見には内視鏡検査がとても有用です。胃がんは早期に発見することで、内視鏡で治療をすることが可能です。手術が必要な場合でも、早い段階でみつかったがんは高い確率で助かります。近年の内視鏡は細径化し、鎮静剤を使うことでつらくなく検査を受けられるようになっています。内視鏡検査を受けてみたいけれども、どうしても苦手である方、検査に不安がある方は是非ご相談ください。
喫煙や塩分の過剰摂取、野菜や果物の摂取不足、およびヘリコバクターピロリ菌の持続感染などが胃がん発生のリスクを高めると考えられています。これらのリスクをお持ちの方、特にピロリ菌の除菌歴のある方は 年に一回の内視鏡検査をお勧めします。