睡眠の秋
暑い夏が過ぎ、秋風を感じる季節になりました。涼しくなると、よく眠れるという方は多いのではないでしょうか。良い睡眠をとると、体調が良いですよね。
“Sleep is better than medicine. 睡眠は薬にまさる。”
食事や運動と同じく、睡眠は健康維持のため重要な要素です。
日本は不眠大国
成人人口のうち20%は不眠症、5人に1人は眠りに何らかの問題を抱えているそうです。
不眠に対し、鍼灸治療は効果があります。
また、鍼灸治療の後、「久しぶりにぐっすり眠れた」「眠りが改善された」とおっしゃる患者さんは少なくありません。
不眠とは?
自分は不眠ではない、と思っている方も、チェックなさってください。
鍼灸(東洋医学)の不眠の定義は広く、
- 夜中に3回以上目を覚ます。
- 一睡もできないことがある。
- 夢をみることが多く、熟睡感がない。
- 深夜早朝に目が覚め、その後再び眠ろうとしても眠れない若しくは眠りが浅くなる。
これらも不眠とよび、治療の対象とします。
なぜ鍼灸治療は不眠に効くのか?
鍼灸治療の効能は、
- 血流が良くなる
- ホルモンバランスが整う
- 自律神経を整える
- からだや脳の緊張、疲れをとり、平常を保つ
- 冷えたからだは温められ、ほてりなど余分な熱は冷められる
これらの作用により、陰陽・気血水、五臓六腑のバランスを整えます。鍼灸(東洋医学)では、バランスの整った状態=中庸の状態を健康と定義します。鍼灸治療は、心とからだに中庸の安らかな状態をもたらします。その結果、不眠が改善されるのです。
鍼は痛い?怖い?
痛みの感受性は個人差が大きく人それぞれです。具体的な鍼の太さを例に挙げます。
- 注射針・・・採血0.80㎜、皮内注射0.45㎜
- 縫い針・・・普通地0.71㎜、絹縫い0.56㎜
- 鍼灸の鍼・・・0.10㎜~0.20㎜
- 蚊が血を吸う時の針・・・0.03㎜
鍼灸治療で使う鍼は、すごく太いものではありません。正直、痛い場合もありますが、「チクッ程度ね」と多くの方がおっしゃいます。痛いからと中断した方はひとりもいません。
よく眠るための工夫
- 長時間の昼寝はさけましょう。
- 寝る直前のスマートフォン、パソコン、テレビなど光を発するものをみることは控えめにしましょう。
- 夜遅い時間の食事はさけましょう。
- ねまき、寝具、冷暖房を上手に調整し、快適な睡眠環境を整えましょう。
まとめ
眠れない方、眠りを改善し、毎日をより生き生きと過ごしたい方、ぜひ鍼灸治療をおためしください。