「早期大腸ガンの症状は"無症状"」 柳川 健
大腸ガンになれば症状が出てくると信じている人が多い事に驚きます。
先日も50歳を過ぎてまだ一度も大腸内視鏡検査を受けていない方に検査を勧めると、「便通もいいし血便も出ないし、腹痛もないし・・」と検査を受けなくとも大丈夫とおっしゃいました。
大腸に限らず、早期のガンは通常症状が何もないということがまだまだ周知されていない事に驚きます。大腸ガンも進行ガンになってから、腹痛や血便、便が細くなるなどの症状が出て来ます。
また、便潜血検査の場合にも、進行ガンがあれば2回のうち1回は陽性になりますが、早期ガンやガン化する前のポリープの場合には2回とも陰性であることも珍しくはありません。
日本では大腸ガンによる死亡患者数は年々増えており、女性においてはガン死亡の原因のトップが大腸ガンです。無症状のうちに定期的に大腸内視鏡検査を受け、ポリープ切除をしておけば、ほとんどの大腸ガンは予防出来るのです。
50歳を過ぎたら大腸内視鏡検査を受けてください。もしも肉親に大腸ガンになった方がいらっしゃる場合には40歳から大腸検査を始めた方が良いと言われています。
大腸内視鏡は苦痛を伴う検査という印象を持っている方が多いのですが、内視鏡装置の改良もあり、熟練した内視鏡医が施行すれば苦痛なくお受け頂けます。少しの勇気を持って、専門医療機関を受診されることをお勧めします。
当院では皆様の仕事への支障を避けるため、土曜日・日曜日の検査も実施しておりますのでご利用ください。